意外とためになる!?カリスマホスト ローランドの名言集『俺か、俺以外か。』

私がローランドを知ったのは2018年の夏だった。
YouTubeを見ていてこの動画が流れてきた。
なんだこいつは・・・
トークセンスがずば抜けとる・・・
気付いたらこのシリーズの動画を全部見ていた。
全てのトークにおいて、予想外のユーモアで切り返していく姿がなんともかっこよく見えた。
すっかりファンになってしまったその頃に、ローランドが本を出すことを知った。
日本一のホストの名言集となれば、
モテ研究をライフワークとする私としては読まざるを得ない
さっそく、Amazonで予約注文。
2019年3月11日
本が届き、その日のうちに読み切った。
本の内容は、
彼の言葉+解説
というよくある形式。
もともとファンだった私はさらに強いファンになった。
この本が純粋におもしろかったので、ただの読書感想文を書こうと思う。
『俺か、俺以外か。ROLANDという生き方』/ROLAND
言葉の力
プロローグにこのようなことが書いてあった。
俺にとって言葉とは作品のようなもの。
言葉を文字にすると、句読点ひとつで相手の受け取り方や印象がまったく変わる。
比喩や言い回しの工夫で、些細な一言がとても味わい深いものになったり。
言葉ひとつで人生が変わったり、明るい気持ちにも嫌な気持ちにもなったりする。
まさに、奥深き芸術の世界なのだ。
この一節を読んで、
あ、この人好きだ
と思った。
私も営業という職業柄、この言葉には心底共感できる。
営業の世界では同じ製品を扱っているにもかかわらず、営業マンによって売上に大きな差が生まれる。
この差を生む大きな要素が「言葉選び」ではないかと思う。
営業に限らず、言葉の選び方ひとつで人の心は簡単に動く。
人の心を動かす言葉の使い方、作り方、パターンを知るためにこの本は役に立つ。
何より僕は、言葉にこだわりを持っている人の本が大好きだ。
ユーモア=知性+余裕+気遣い
ローランドの言葉全体を見渡してみて感じたことはユーモアのセンスの高さだ。
ローランドのユーモアセンスがよくわかるストーリーがこちら
「寝てません。まぶたの裏見てただけです」
これは、一大イベントの企画会議中に、居眠りをしていることを注意された時のローランドの一言。
結果的にこの一言でイベントの仕事を任されることになったのだそうだ。
居眠りが良いか悪いかの話は置いておいて、
この言葉を思い付き、かつそれを言ってしまえるところに、
頭の回転の速さと余裕を感じる。
「これ全員、俺が雇ったエキストラ。君と長く一緒にいたいからさ!」
これは、デートからの帰り道。大渋滞している車内で、ローランドが言ったとされる一言。
ローランドはこの一言について、以下のように説明している。
どれだけイライラしようが、到着時間はさほど変わらない。それに、密室でイライラした人間といることほど苦痛なことはない。
そんな時は気の利いた一言で、ひと笑いでも提供してあげるのが男の器量ってもんだ。
男たるもの常に心に余裕を持っていたい。
イライラして周りに気を遣わせるなんて野暮だ。
絶体絶命な状況や、気まずい雰囲気を打開できるのはとっさのユーモアだったりする。
ユーモアというのは、ただふざけたことを言えばいいというわけではない。
それまでに積み重ねてきた言葉のストックの中から、状況と相手に合わせた的確なものを選ぶ。そして、堂々と言葉を放つ。
ユーモア=知性+余裕+気遣い
上手いユーモアを使いこなせる人は、自慢話をする人なんかよりもよっぽど、相手の無意識に強烈な好印象を刻むことができる。
美意識を持っているか
エレガントであること。洗練されていること。俺が常に心がけていることだ。
(中略)
カッコよくなると気持ちが変わる。
そして、気持ちが変わると人生が変わる。
この本の中では
「エレガント」「洗練された」「美しい」
といった、ローランドの美意識を表す言葉が随所に使われている。
「俺はローランドだからね。コンビニには手を染めないよ」
「ジャージばかり着ていたら、ジャージが似合う人間になっていく」
「仕事道具に愛情がない奴は、仕事に愛情がない奴。そういうやつは嫌いだ」
といった言葉からもわかるように、
ローランドの「カッコよさ」に対するこだわりは異常である。
「カッコいいかどうか」を物事の重要な選択基準にする考え方には、私も強く共感する。
「合理的に考えて~」とか
「科学的には~」とか
そんな理屈を軽々と超えていけるのが「カッコいいかどうか」だと思う
この視点はいつまでも忘れないようにしたい。
自分に嘘をつかない
人は欲しいものを手に入れるのが難しいと判断した時、自分を騙す。
心理学では「防衛機制」「合理化」「認知的不協和」といった用語で説明される、人間の心に備わった機能だ。
「よく考えたらそんなに欲しくない」
「どうせ買っても使うことはないだろう」
「あの女は美人だけど性格が悪そう」
『すっぱい葡萄』に出てくるキツネのように、人は本当はほしいのにそれが手に入らないと思うと、自分に嘘をつくのだ。
ローランドはそれを真っ向から否定する
欲しいものはすべて手に入れにいく人生のほうが楽しいに決まってる
単純明快。実に男らしくてカッコいい。
そんな自分に正直なローランドだからこそ、No.1のホストになる夢を叶え、独立してホストクラブを作るという夢を叶えられたのかもしれない。
欲しいものすべてを手に入れにいくような生き方は難しいだろう。
しかし、この少年のような純粋な考え方は忘れたくないと思った。
「たくさん嘘をついてきたけれど、自分に嘘をついたことはないね。一度も」
おわりに
久しぶりに読んだ名言集がこの本でよかったと思いました。
エンターテイメントとして、なかなかおもしろい本でした。
特に、僕のみたいな夢見るロマンチストボーイなんかは気に入る内容だと思います。
ここ最近は理屈っぽい本を読むことが多かったので、いい感じに頭がほぐれました。
理屈ばかりに偏ることなく、哲学・美学・遊びゴコロなんかも大切にしていきたいですね。

ちなみにこの本のローランドさんに支払われる印税はすべて、カンボジアの子どもたちの育英と東日本大震災を始めとする日本の災害復興のために寄付されるそうです。
最後までやることなすことカッコいい!!
最後までご覧下さり誠にありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。
男子校出身営業マン RYU